永遠の論争「マイホーム派?賃貸派?」

住宅

働き出して結婚し、家庭を持つと住居について考える機会が訪れます。

昔からあった考えとして、「若いうちは賃貸を借りて、余裕で出てきたらマイホームを建てて一家の主になる」こと。

それは今でも残っていることでもあるし、その考えに違和感を感じている人もいます。今回は当ブログがテーマとして扱っている「経済・金融面と生活・幸福面」から考えていきます。

生活スタイルの変化に対応できるは?

社会人になって仕事をしながら、定年を迎えやがて寿命を迎える。この一生に変化がつきものです。

例えば家族人数の変化です。結婚(2人)⇒出産(3人から4人)⇒子どもの独立(2人)⇒配偶者の他界(1人)などと一例を挙げてみただけでも大きな変化があります。

その変化に応じた家の構成が必要になります。結婚して共働きなら家事がやりやすいもの、子どもが増えれば子供部屋が必要になり、子どもが独立すれば部屋の数はそれほどいりません。

また老後は階段のステップを低くしたり、手すりを設けたり、スロープを設けたりと設備が必要なものが発生します。

マイホームと賃貸ではどちらが変化に強いのでしょうか?

△マイホーム  ◎賃貸

マイホームでは部屋の数を減らしたり、バリアフリー対応にするとリフォームをしなくてはなりません。数百万円~数千万円の費用が発生してしまい、住宅ローンを抱えている場合はさらに負担が重くなります。

その点、賃貸では変化への対応は住み替えで対応ができます。家族が2人なら2LDKの間取りが中心でしょうし、子供部屋がほしいなら一戸建てを賃貸で借りることもできます。賃貸はマンション、アパート、一戸建てなど希望に合わせて選ぶことができます。

金銭的に無駄を省くというのは、生活スタイルに合わせた住居にすることだと考えています。部屋が余っている、収納が余っているなどはとても資源が有効に使われているとは思えません。家賃や住宅ローンなどの費用がかかっているのですから。

設備が充実しているのどちらか?

1日のうち自宅にいる時間はどれぐらいでしょうか?AM7時に家を出て、PM7時に帰宅するなら12時間ほどの滞在になります。平日で一日の半分、土日祝はほとんど自宅でしょうか。

自宅で過ごす時間は快適に過ごせるのは良いに決まっています。滞在時間が長ければ重視するべきだと思います。

設備で代表的なものは、キッチン、風呂、窓ガラス、防犯関係です。キッチンは家庭によっては毎日使用されるもので、家事負担を大きく左右します。また風呂はリラックスするために重視する人も多いでしょうし、窓ガラスは健康状態に関わってきます。防犯はもちろん安全面ですね。

窓ガラスとサッシの種類は結構重要で、部屋の温度はほぼこれで決まります。私は以前、マンションに住んでいましたが夏は蒸し風呂、冬は吐息が白くなりました。外気温を伝えるのがガラスとサッシです。部屋の温度が快適になるほど健康状態もよくなり、病院などに行く機会も減るのではと思います。

設備面ではマイホームが有利ですね。

◎マイホーム  △賃貸

マイホームを新築、中古で購入するにせよ設備は比較的新しいものが入っていることが多いでしょう。設備を良いものにしないと売れないからです。

一方、賃貸は設備を最小限にすることが多いと思われます。不動産のオーナー、大家さんの立場で考えると、投資額は最小にして最大の利回りを確保したいものですよね。最新の設備を目玉にして借り手を集める場合もありますが、圧倒的に少ないと思います。

インフレになるなら、どっちが得?

インフレに将来なるということは、今がデフレで物価が安いということです。その場合はマイホームを買った方が将来的に住居費を抑えることになり、賃貸はインフレにともない家賃も膨らんでいきます

しかし、誰も将来の物価のことを予測することはできません。だから今できることは将来、インフレ・デフレどちらになっても対応できるようにリスク管理をすることです。

かなりの私見ですが、日本はインフレになることはないと思います。日銀が株や投資信託を購入しても少し株価が上がっただけですし、将来的には生産人口も減り日本が生み出す付加価値も少なくなると思います。日本国内で流通するお金の量が増えるとは考えられません。

将来はインフレ ◎マイホーム ×賃貸

将来はデフレ  ×マイホーム ◎賃貸

私はマイホームを住宅ローンで買いました。将来インフレが起こって、給料が倍になって返済額は今と同じなんてことにはならないでしょう(笑)

結論!? お金の効率=「賃貸」 快適性の追求=「マイホーム」

長年、論争が繰り広げられたのは住居をちがうの尺度で見ているからだと思います。1つの物を違うモノサシで見たら話はかみ合いません。

私的な結論としては、金銭的な効率を考えるなら「賃貸」です。賃貸では生活の変化に応じた移転ができるために住居費に無駄が生じにくいと思います。住居費を最低限に行いながら投資をするのが最も投資効率がいいでしょう。

そして、住居に快適性を求めるなら「マイホーム」です。1日の大半を過ごしている住居での幸福度を上げたい場合はマイホームで、マイホームでしか作れない空間、環境があります。不動産にかかる税金など諸経費もありますが、マイホームをぜいたく品として考え幸せに暮らすならマイホームです。

私が選んだのは「マイホーム」 その理由は?

我が家の場合はマイホームを選びました。10年以上結婚してから賃貸に住み投資と貯蓄に励んでいましたが、新築一戸建てを購入しました。(過去の関連記事はこちら

大手ハウスメーカーの中で「セキスイハイム」を選び注文住宅を建てました。住宅ローンの支払額は以前の家賃よりもかなり上がっていますが、まったく後悔はしていません。

マイホームを購入した理由

  • 夫婦共働きで子どもなし⇒将来も変化なし
  • 住宅ローン控除でローン残高の10%を還元
  • 世帯収入当たりの住居費(ローン返済)は低い
  • 住宅性能の良さで光熱費はかなり安くなる
  • ペット(シーズー犬)を飼える

共働きで収入も予測が立てやすく、支出が管理しやすいというのも大きな要因です。将来的な見通しが持てないと長期間返済する住宅ローンの借り入れを検討できません。

また住宅設備も充実しており室内では適温で快適に過ごすことができます。現在は各メーカーとも室内の空気清浄に力を入れており、花粉などのアレルギー対策はばっちりです。

以前の賃貸では電気代、ガス代、灯油代など年間20万円ほどかかっていましたが、マイホームで床面積が増えても光熱費は10万円以下に抑えられています。ランニングコストが安いならマイホームを買ってもいいのでは?と考えることもありました。

以上は我が家がマイホームを買うことを決めた主な理由です。考えや価値観が判断に大きな影響を与えます。さまざまな考えがある中で最も良い選択は自分でしか出せないと思います。

何はともあれ、一度しかない人生を後悔しないように選択してほしいと願っています!

コメント