2021年6月21日に日経平均は1,000円近い下げ幅を記録しました。昨日の記事ではどのように行動すればいいのかを書きました。「約3.3%ほどの値動きに過ぎないので冷静に見守りましょう」と伝えてきました。
翌日の6月22日に日経平均は900円ほどの大幅な上昇をしました。連日大きな動きをしています。昨日の下落を受けて日本の株式を「成行」で注文した方は高い価格で買っていることでしょう…
そんな予想しずらい日本の株価の推移ですが、面白い記事を見つけました!「株価とワクチン接種率の関係」です。
今回は日経平均をワクチン接種率から考えていきたいと思います。海外と比べて日経平均はどうなっていくのでしょうか?
月々1,000円からムリなく資産形成。スマホ・PCから簡単口座開設!株価とワクチン接種率の関係
グラフを見ていただけると、ワクチンの接種率が高い国ほど株価指数の上昇率が高いことが分かります。先進国の中でも日本の接種率は、約15%ほどと群を抜いて低いですね。しかし、接種率が高まると上昇率も高くなる国が多いです。
ワクチンの接種率が高まると経済活動が活発になるとつながり、企業は利益を上げやすのだと思います。60%ほどがコロナウィルスへの抗体を持つと「集団免疫」を獲得できるという考えがあります。この数字に近い場合は、経済活動への動きに刺激を与えることでしょう。
日本の株価はあまり上昇していない理由
他の国と比べ日本は株価も上昇していません。私が考える、理由についていくつか挙げます。
感染者は減少しているが、楽観視できない
現在、日本での感染者は2,000人以下と、一時期に比べるとはるかに数字は下がってきています。しかし、先日の感染者増加を「第四波」とし「第五波」はいつ来るのか?と不安視する考えもあるでしょう。
また東京オリンピックも開催の方向で進んでおり、外国の選手団が訪日することへの不安もあるかもしれません。
もともと日経平均が高い、だから上がりにくい
これは以前からお伝えしている通り、今の日本の株価は割高です。コロナ禍の中で観光業や旅客業、サービス業などが苦しんでいるのに日経平均は2万9,000円前後をキープしています。それ自体は投資家にとってうれしいことですが、企業の実態に応じた株価になっていない可能性があります。
その割高に目を付けて「空売り」を狙っている投資家もいるようです。後で書きますが、日本銀行も空売りを警戒しています。
このように現在の日経平均はやや高いために、企業が利益を上げていても株価に反映されていないことが起こりうるわけです。
日本の政治はあまり明るくない、方向性は?
最後に、日本の政治に対して不安視する声もあるでしょう。ワクチン接種にしても、時短営業にしても、緊急事態宣言にしても日本はスピード感に欠け、後手に回る傾向にあるようです。
企業が安心して生産活動ができる環境整備が出来ていないと見る方が多いでしょう。総選挙も近づいていますし、政治に対する不安感は増していきそうです。
日本銀行が日経平均を買い支える!
日本株価の割高をつくった?
日本銀行は中央銀行として、日本の経済と「円」の価値を守っています!代表的な行動が日経平均の買い支えです。今の日経平均の高さは日銀がきっかけをつくっています。
日銀が日本ETFや株式、投資信託などを購入する
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海外の機関投資家は日銀が買ったのだからすぐに売却しないと判断する
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日銀の購入で株価や基準価額が上昇するので、投資家は日本に投資する
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日本の株価が上昇する!
このように日本の日経平均などは日本銀行が買いをすることで、割高をつくっています。
6月21日にETF701億円を日銀は購入
2021年6月21日に1,000円を越える大幅な値下がりが一時認められたので、日銀はETF(上場投資信託)を買い付けています。3.3%ほどしか下落していなかったので、日銀の関与は今回ないだろうと周りでは予想されていましたが、購入に至りました。
その発表を受けて、翌日には900円ほどの株価上昇につながりました。日本の株式は日本銀行が買い支えるというイメージが強くなりました。
また割高を受けて、「空売り」を防ぐためにETFを購入したという見方もあります。空売りで利益を得ることが増えると、日本の株価は下落トレンドとなってしまいます…
マツモトキヨシがお送りする快適生活情報サイトこれからの日経平均はどうなる?
私の考えとしては、「大きな下落はないだろうが成長も見込めない!」です。
日本銀行の例で見たように、買い支えるという図式がある限りは大きな下落はないと思います。一方で割高の株価ですから、これからの成長が見込めるとは言えません。
今はがまんの時。じっくりと景気が上向きになるのを待ちましょう。
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