【レビュー】「サクッとわかる行動経済学」人生を豊かに送るには行動経済学が有効!

人生論

以前から【行動経済学】に興味がありました!人はなぜ、損をすると分かっていても損をする行動をするのでしょうか?

今回は最近、発売された書籍から【行動経済学】を紹介します。日常の行動がほぼつながっているかもしれません。知ることで行動が変わるかも?

「サクッとわかるビジネス教養行動経済学」(新星出版社)

今回は、本屋で人気が出ている「サクッとわかるビジネス教養行動経済学」を参考にお金にまつわる話をしていきます。

同書籍は図解やイラストが多く取り入れられ、短い文章で簡潔に解説がされているので知識がなくても分かりやすいです。

お金にかかわる行動や心理もたくさん紹介されています。人間は「とても非合理的な生き物」です。その点を分かった上で、人生でよい選択をしていきましょう。

【行動経済学】とはどのような学問か?

最近登場した、新経済学

心理学+経済学=行動経済学

今までの伝統的な経済学では、人間は合理的な選択をして利己的な行動をすると考えられてきました。しかし、ダイエットをしているのに甘いデザートを食べるなど説明ができない行動を人間はとります。

時には合理的に、非合理的に、利己的ではなく社会的な行動をとる人間の心理に着目した経済学です。現在ではさまざまな分野で【行動経済学】は利用されています!

行動経済学から見る、人間の特色

「値引き」があると安く感じる

「アンカリング効果」と呼ばれるものです。50インチのテレビが7万円とはじめから書かれているよりも、10万円のところ7万円に値引き、と書かれている場合の方が安く感じます。

10万円の価格が人間の思考に影響を与えてしまい、安く感じるのです。人は状況や文脈に影響されてしまいます。

高い値段の方が良いと感じる

「プラシーボ効果」です。同じワインでも、3000円の値札が付いたものよりも1万円の値札がついたものの方を美味しいと感じます。中身は全く同じワインですが、「値段」という知識が人間の脳に思い込みを与え、実際に感じさせます。

金融商品でも、信託報酬等が高いとリターンが大きいのでは?と感じてしまいますがそんなことはありえません。

労力や時間をかけているものをやめられない

「サンクコスト効果」(沈んだ費用)。パチンコで8万円投資したのだから、もう当たりが来るはず?と意気込んで追加投資をしている経験はありませんか?

人間は使った費用や時間を意識してしまい、すぐに見切りが付けられません。パチンコは毎回同じ確率で当選の抽選を行っているので、どれほど入金しているかは当たりに関係がありません。

終身保険や年金保険などで「元本割れすぐから損だ」と何十年も保険料を払い続ける人がいます。対費用効果や利回り、資金拘束など冷静に考える必要があります。

1gより1000mgの方が大きく感じることがある

「フレーミング効果」として有名なものです。同じ意味であるのに、言い方や書き方を変えるだけで受け取り方が違います。タウリン1gより1000mgと表記されている方が、効果が大きく感じてしまう人もいるでしょう。

金融商品の値動きでも同じようなことがあります。公的年金の保険料の運用損失-8兆円と-4.46%は同じ額になりますが、-8兆円の方がインパクトを与えます。

3択になると2番目のものを選びやすい

「極端の回避効果」と呼ばれるものです。商品を選ぶ場合、高性能のA・真ん中のB・低性能のCが並ぶとBを選ぶ人が多いです。同じような経験をしている人も多いのでは?

人間は極端なものを避ける傾向があります。Aだと高価すぎてもったいない、Cは損をしていると感じてBを選ぶ人が増えます。AとCはある意味、「おとり」でBを選ばせているのかもしれません。

他人のことを意識して行動してしまう

  • 他人と違うものを選ぶ、かぶることを避ける
    「スノッブ効果」…トヨタの高級車クラウンの定番カラーはホワイトやブラックです。しかし、ピンクが登場して人気がでないと思いきや、町で走っている姿を見かけることがあります。
  • 人と同じ行動を取ってしまう
    「同調効果」「バンドワゴン効果」…赤信号だが、みんなが渡っていると自分も渡ってしまう。みんなiPhone13を買ったから、私も買い換えよう。
  • 人より高い買い物で特別感をえる
    「ヴェブレン効果」…高級ブランドバッグや高級車は「高い価格」であることに意味があります。実用性ではなく、価格から特別感をえます

1000円を拾うよりも1000円を落とす方がショックが大きい

「損失回避性」です。得をする場合は特に、リスクを避けたがります。100%で100万円もらえる・50%で200万円で50%で0円の場合なら、期待値は同じなのに100%100万円を選ぶ人が多いです。

人間は得よりも損を大きく感じます。「元本割れ」「投資は怖い」「掛け捨て」など必要以上に意識する人がいるでしょう。

【行動経済学】で少しだけ合理的にすると家計が変わる

今回は、「 サクッとわかるビジネス教養行動経済学 」からお金にかかわる人間の行動・傾向を見ていきました。自分でも納得するところが多かったです。内容はごく一部です!

人間は感情で行動することもあるので、すべての行動を理性的に合理的にするのは不可能です。しかし、人間はこんな傾向にあるのか、と知っておくだけでお金の損失を防げることがあるでしょう。

最近はじまった新しい学問ですが、今後も研究が進み私たちの生活の良いサポートをしてほしいと思います。

コメント