SBI証券は米国ETF買付手数料無料になる銘柄を見直し
SBI証券は先月、米国ETFの買付手数料が無料になる対象銘柄を見直しました。4月1日より10銘柄の手数料が無料になります。通常、買付手数料は約定額×約0.5%が発生するので投資環境はさらによくなります!
「SBI ETFセレクション」として10銘柄がまとめられており、注目すべきはQQQやSPYD、VGTなど投資家に大人気な銘柄が含まれていることです!VOOやIVV、SPYなどS&P500に連動するETFは、他社でも無料のところが多いです。
ハイテク銘柄や情報技術セクターへ投資をするETFの手数料が無料になることは珍しいです。SBI証券は、さらに投資家を取り込みたいという意図が伝わります。
楽天証券も追従して対象になるものを大幅変更
楽天証券もSBI証券の発表を受けて、米国ETFの買付手数料無料の銘柄を変更しました。SBIが10銘柄であるのに対し、楽天は15銘柄を手数料無料にします。
15本が対象になるのは主要ネット証券で最多と謳っています!これまで無料にしていた9本に、新しく6本を加えています。SBIは対象銘柄の変更をしているので、手数料有料になっているものもあります…
気になる対象銘柄は、QQQやVGT、SPYDなどSBI証券が無料にしているものと同様です。明らかにSBI証券の動向を見て、手数料無料銘柄を選定していることが分かります。
SBI証券と楽天証券の米国ETF(買付手数料無料)を比べる
比較されることの多い「SBI証券と楽天証券」。今回の米国ETF買付手数料無料でも同じようなサービスになっています。以下の表で共通点とちがいを見ていきましょう。
SBI証券 | 楽天証券 | |
全世界株 | VT | VT |
S&P500 | VOO | VOO SPY |
全米株 | VTI | VTI |
米国高配当 | SPYD | SPYD |
ハイテク株 | QQQ | QQQ |
情報技術 | VGT | VGT |
米国債券 | AGG | AGG |
米国不動産 | IYR | IYR RWR |
ゴールド金 | GLDM | GLDM |
その他 | EPI(インド株) | EPI(インド株) AIQ(AI) FINX(フィンテック) GNOM(ゲノム) |
ほぼ2社で大差はない銘柄
図を見ていただくと、対象銘柄はほとんど同じだと言うことが分かります。楽天証券は対象銘柄多いですが、同じカテゴリーで被っているものがあります。VOOとSPYは同じ株価指数に連動するように設計されているので、同じ値動きになります。
投資家に人気がある、代表的な米国ETFはほとんど対象となっているので「投資信託よりETFを買いたい!」という方にはうれしい改良です。
インド株?テーマ型ETF?
両社ともインド株EPIを入れていますが、インド株を対象にしている理由は分かりません。中国や台湾などを含む新興国なら分かりますが、個別の国に投資するETFをなぜ入れているのでしょうか?
楽天証券はAIやゲノムなどテーマに関連する企業に投資をするETFをそろえています。短期投資を前提にするなら、テーマ型はありだと思いますが先行きが不明なので長期投資には向かないと思います。
オススメする米国ETFータイプ別ー
多くのETFが無料になると困るのが、どのETFを買えばいいのか?です。SBI証券のサイトには詳しくポートフォリオの例が書かれていますが、少し複雑な印象を受けます。
大きなリターンを狙いたい!投資期間を長くとれる
VTかVTIかVOOを中心に投資
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QQQかVGTを少し加える
VT、VTI、VOOは500社から8000社に分散投資をします。このETFをメインに据え置き、QQQやVGTの高い成長性に期待します。ハイテクや情報技術は政策金利の影響を受けやすいので、注意が必要です。金利上昇=株価下落。
成長性と安定性を求める!投資期間は10~20年ほど
VOOにほとんど投資
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GLDMとIYRを少しだけ加える
VOOは米国の大型株上位500社の集まりで、安定性を持っているのでメインに置きます。ゴールドや不動産は株式と異なる値動きをするので、株価が落ち込みをケアします。株式が下がっても、ゴールドや不動産が上昇することもあります。
できるだけ損失を出したくない!老後が近い
AGGにほとんど投資
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VOOかSPYDを少しだけ加える
AGGは米国優良債券に投資をするものです。安全とされている企業の社債(借金)に投資をします。債券の格付けは高く、利回りは比較的低いです。SPYDは高配当銘柄です。高配当銘柄は株価が安定していることが多く、配当金目当て以外にも使えます。
コストを抑えながら長期運用がキホン
今回はSBI証券と楽天証券が、買付手数料を無料にしている米国ETFを見ました。大きな違いはないので、有利不利はありません。米国株の自動定期買付はSBI証券と楽天証券で行っています!長期投資するには便利なサービスです。
コストの差は運用期間を長期にすると体感できます。長期、コツコツを実践してほしいです!
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