【投信】分配金を出さない「高配当株インデックス・ファンド」はS&P500を超える!?

資産運用

2022年に入り米国市場や世界市場は落ち込んでいます。-10%~-20%になっている株式、投資信託も珍しくはありません。その中で「高配当株インデックス・ファンド」の基準価額が上昇しているのを知っていますか?

楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドやSBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドなどが「高配当系」ですが分配金を出しません。

高配当なのに、分配金を出さない?意味はあるの?と思われるかもしれませんが、分配金を出さない高配当系ファンドは魅力が多いです!

高配当株は株価の下落局面に強い!S&P500越え?

高配当株インデックス・ファンドは、配当利回りの高い株式に投資をする投資信託で、分配金を出さないのが特色です。毎月決算や年4回決算などで、ドンドン分配金を出す高配当系投信とは異なります。

高配当株インデックスの一番の強みは「安定性を持っている」ことです。大きな上昇は期待できないかもしれませんが、下落局面でも急激な落ち込みは少ないと考えられています。

上のチャートは「みんかぶ・投資信託」で、楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を比較したものです。1年間のリターンを比べると楽天・米国高配当が+22.31%S&P500が+12.86%となり、米国高配当が大きく差をつけています。

基準価額が落ち込む時、高配当株はS&P500より下げ幅が小さく、逆転することがあります。安定性を持たせながら、成長が見込める。これが高配当株インデックス・ファンドです!

高配当株はなぜ株価が安定しているのか?

楽天・高配当株やSBI・V・高配当株は、米国ETF「VYM」を買い付けることで米国企業に投資をしています。配当利回りが高い約400銘柄へ投資することになります。分散も効いています。

組入銘柄の上位は以下の通り。有名企業がずらりと並んでいます。ヘルスケアや製薬など、不景気でもあまり売り上げが下がらない業種が多いですね。

ジョンソン&ジョンソン3.1%ヘルスケア
JPモルガンチェース2.7%銀行
P&G2.5%ヘルスケア
エクソンモービル2.3%エネルギー
シェブロン2.1%エネルギー
ホームデポ2.1%小売業
バンクオブアメリカ2.0%銀行
ファイザー1.9%製薬
アッヴィ1.9%製薬
ブロードコム1.7%電子機器

高配当株とはどのような銘柄でしょうか?売り上げが大きいだけではありません。高配当銘柄だからもてる強みがあります。

高配当銘柄の強み
  • 不景気に大きく左右されない
    生活必需品や医薬品など不景気でも人々は必要とする。
  • 成熟企業である
    製品やサービスが成熟しているため、多くの開発費用を必要としない/売り上げが安定。
  • ビジネスモデルが明確である
    生活必需品や特許をもった商品など消費者に不可欠なものが多い。

楽天・高配当株式 vs SBI・V・高配当株式

高配当株インデックス・ファンドは主に2つあります。楽天・高配当株は設定されてから長いですが、SBIのものは浅いです。

楽天・米国高配当株式
インデックス・ファンド
ファンド名SBI・V・米国高配当株式
インデックス・ファンド
0.192%信託報酬0.1238%
FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスベンチマークFTSEハイディビデンド・イールド・インデックス
+11.53%リターン6ヶ月+11.85%
2018.01.10設定日2021.06.29
楽天証券とSBI証券から引用

2つとも米国ETF「VYM」を買い付けることで構成される投資信託のため、中身に違いはありません。信託報酬が安い分パフォーマンスでSBIファンドが有利ですね。長期投資になるほど差が開きます。

高配当株インデックス・ファンドを選んでほしい方

分配金を出さない「高配当株インデックス・ファンド」は、値上がり益を狙う投資信託です。買付の検討していただきたいのは次の方です。

  • リスクを下げながら安定的に運用したい
    S&P500や全米株式は値動きは大きめです。景気の影響を強く受けます。一方、高配当株は比較的安定した値動きになりやすいです。
  • 運用期間を長くとれない
    10年以上運用期間が取れないなど、長期投資ができない方が運用したい場合。
  • 暴落に精神的に耐えられない
    10年に1度は株価の暴落が起こります。高配当株は値下がりがマイルドになるので、下落率も低めになりやすいです。

上手に高配当株インデックス・ファンドを活用しよう!

分配金を出さない「高配当株インデックス・ファンド」の利点は、下落局面に強く値動きが安定していることです。

私は高配当系の投資信託は持っていませんが、高配当ETFは買っています。SPYDとHDVを持っていますが、2022年の下落局面でも収益はプラスとなっています。高配当の強みが生きていますね!

投資の資産配分に正解はありません。自分の考えや性格をよく見つめ直し、自分にあった投資をしてもらいたいです。

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