東証(JPX)で「S&P500」や「NASDAQ100」、「オルカン」を買えるのを知っていますか?国内ETFや東証ETFと呼ばれる種類のもので、東京証券取引所(東証)に上場している投資信託です。
投資信託でS&P500やオルカンを買う場合と何が違うの?米国ETF「VOO」や「QQQ」との違いは?など解説していきます。米国ETFにはないメリットが東証ETFにあります。
東証で買える「米国ETF」
東証で買える外国株ETFの数は多くありません。投資家に人気がある株価指数へ連動するものは、以下の通り。
- ダウ・ジョーンズ工業株30種平均
- S&P500指数
- NASDAQ100指数(円換算ベース)
- MSCI-KOKUSAIインデックス
- MSCI ACWIインデックス
ダウ・ジョーンズ工業株30種平均
米国ETF | 東証ETF |
DIA | Simple-X NYダウ・ジョーンズ・インデックス上場投信 NEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価(為替ヘッジなし)連動型上場投信 上場インデックスファンド米国株式(ダウ平均)為替ヘッジあり(日興) NEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価(為替ヘッジあり)連動型上場投信 |
S&P500指数
米国ETF | 東証ETF |
VOO IVV SPY | 上場インデックスファンド米国株式(S&P500)(日興) SPDR® S&P500® ETF MAXIS米国株式(S&P500)上場投信 NEXT FUNDS S&P 500 指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信 iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF 上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF(為替ヘッジあり) NEXT FUNDS S&P 500 指数(為替ヘッジあり)連動型上場投信 MAXIS米国株式(S&P500)上場投信(為替ヘッジあり) |
NASDAQ100指数(円換算ベース)
米国ETF | 東証ETF |
QQQ | NEXT FUNDS NASDAQ-100®(為替ヘッジなし)連動型上場投信 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジあり iFreeETF NASDAQ100(為替ヘッジあり) MAXISナスダック100上場投信 MAXISナスダック100上場投信(為替ヘッジあり) iFreeETF NASDAQ100(為替ヘッジなし) NEXT FUNDS NASDAQ-100®(為替ヘッジあり)連動型上場投信 |
MSCI-KOKUSAIインデックス
米国ETF | 東証ETF |
TOK | 上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI) MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信 NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信 NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジあり)連動型上場投信 |
MSCI ACWIインデックス
米国ETFではなく東証ETFを買うメリット!
二重課税調整(外国税額控除)をしてもらえる!
外国に投資している場合は、二重に課税されます。配当や分配金が出る時に、現地で課税され、日本でも課税されます。税制の世界では「二重課税はNG」なので、申請すれば還付してもらえます。
ケース:分配金100ドルが出る
100ドル→(米国で10ドル徴収)→90ドル→(日本で18ドル徴収)→72ドルが手取りの分配金
※米国は10%、日本は20%の税率
しかし、申請は確定申告で行うために手間がかかります。少額の還付金だからと言って、行かない方もいるでしょう。そんな方に「二重課税調整」のある東証ETFです!
分配金が出た場合に、自動的に二重課税調整が行われますので投資家は何もする必要がありません。VOOやVTI、VTなど米国ETFを買い付けているなら自分で申請をする必要があります。
【公式】証券税制・二重課税調整「対象となる銘柄」|JPXより
日本株なので買付手数料は無料
コストの安いネット証券でも、外国株や米国株を買うと約定価格0.5%ほどの買付手数料が発生します。投資信託ならノーロード(買付手数料ゼロ)が多いですが、外国株・外国ETFは無料となるところは少ないです。
東証ETFは国内株として売買されますので、ネット証券のほとんどは一定額まで買付手数料が無料です。売買の頻度が高いとコスト面で差が出てきそうです。
円建てなのでドル転する手数料不要
決済はすべて「円」です。VOOやSPYD、VTなどはドルで買い付ける必要があるため為替手数料が必要です。
1ドルあたり25銭~1円がコストとしてかかることが多いです。ネット銀行では、住信SBIネット銀行が低コストです。それでも、1ドルあたり6銭の手数料がかかります。
つみたてNISAで買える東証ETF
つみたてNISAは原則、投資信託が対象ですが一部のETFを買付することができます。分配金利回りが高めです。
銘柄名 | 運用会社 | 信託報酬 | 分配金利回り |
ダイワ上場投信-トピックス | 大和投信 | 0.066% | 2.31% |
ダイワ上場投信-日経225 | 大和投信 | 0.132% | 1.86% |
ダイワ上場投信-JPX日経400 | 大和投信 | 0.198% | 2.21% |
上場インデックスファンド米国株式 (S&P500) | 日興アセマネ | 0.165% | 0.74% |
上場インデックスファンド世界株式 (MSCI ACWI)除く日本 | 日興アセマネ | 0.264% | 1.28% |
上場インデックスファンド海外新興国株式 (MSCIエマージング) | 日興アセマネ | 0.264% | 1.93% |
【公式】つみたてNISA対象ETF・販売会社一覧|東証マネ部
長期投資をしながら、ゆくゆくは分配金や配当を生活費の足しにしたい方にはETFがおすすめです!信託報酬の安さと利回りを見ると、ダイワのトピックスが群を抜いている?
長期投資をしたい!面倒はいや!な方は東証ETFを
労力や手間がかかると長続きしません。その点、東証ETFは税額調整から為替まで手間がかからないことが多いです。長く続ける資産形成を目指しているなら、東証ETFの買い付けをおすすめします。
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