【公的保険】医療保険の加入前には、健康保険の制度をチェックすべし!ー高い保険料と厚い保障ー

生命保険

万が一、病気や入院した時に備えて民間の生命保険会社が売り出している「医療保険」があります。時代のニーズに合わせた新しいタイプの保険がどんどん登場します。保険の種類や名称は増え続ける一方です。

「病気になった時に備えて医療保険に入るか」と、安易に保険加入するのは無駄遣いかも?加入が必要か考えるには、「公的健康保険」の理解なしには語れません

日本では生命保険や医療保険などが良く売れます。家計に必要な保険ならばいいですが、不要な保険の加入は無駄遣いです。収入は有限なので、厚すぎる保障はどこかにしわ寄せが行きます…

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医療保険の加入を検討するプロセス

医療保険の加入が必要な方と不要な方がいます。一部のSNSでは生命保険や医療保険が不要だ!と言った論調が広がっていますが、「保険として役に立つ商品」であることは間違いありません。

しかし、全員が医療保険に加入すべきだとは思いません。家族構成や貯金額、被保険者の年齢などにより必要か変わってきます。その中でどのように加入を検討すべきか見ていきましょう。

  1. 貯金総額や毎月の貯蓄額を確認する
    貯金の一部を取り崩して医療費に充てられる、毎月の貯金額で医療費に充てられるか考えます。
  2. 公的健康保険制度、勤務先の福利厚生を確認する
    大きなポイントが公的制度と勤務先の福利厚生の確認です!(自営業の方は健康保険のみ確認)公的な保障が得られるので、その不足分を医療保険でまかなうイメージです。
  3. 主な病気の自己負担額を知る
    入院すると約20万円が自己負担額の平均と言われています。
    公的な制度を使った場合であり、1日当たり約2万円ほどかかると言われています。
  4. 公的健康保険制度を使っても生活苦になるか判断
    自己負担額を払うと生活がどうしても立ち行かない場合は、医療保険の加入を検討しましょう。
    貯蓄額が大きくなると加入の必要性は下がっていきます。

健康保険の主な制度と仕組み

公的健康保険(医療保険)はどのような保障があるのでしょうか。日本は「国民皆保険」という、国民全員が健康保険に加入して、万が一の時は助け合っていこうという制度です。全員が入るのだから、保障は手厚いです!

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  1. 医療費の負担は原則3割(75歳以上は原則1割)
    医療費に10万円かかっても自己負担額は3割の3万円になります。
    薬代も3割負担です。残りの7万円は集めた保険料と税金でまかなわれます。
  2. 高額療養費制度で自己負担額の上限が決まっている
    月の自己負担額は、年齢や所得により上限が決まっています。
    医療費を世帯で合算でき、超えた分はすべて制度から出ます。年収500万円ほどなら、月額8~9万円が上限です。
  3. 大きい保障と大きい保険料負担
    社会保険の保険料は高いです。会社員の方は給料の約5%です。
    給料40万円なら、2万円が保険料となります。ボーナスからも同率の保険料が徴収されます。
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健康保険の保険料はどうやって決まるの?

個人事業主やフリーランスの方は「国民健康保険」や「国民健康保険組合」などに加入します。

前年の収入・所得により保険料が計算されます。住んでいる市町村により税率が異なります。会社員のような健康保険の扶養はなく、世帯全員分の保険料を払う必要があります。

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会社員や公務員などは「社会保険」に加入します。

4月~6月の給与総額の平均が「標準報酬月額」になります。通勤手当など非課税なものも合算します。社会保険の計算式は簡単で、「標準報酬月額×約5%=社会保険料」となります。なお、社会保険料は10%ですが残りの5%は事業主(会社や雇い主)が支払います。

税制から医療費の負担を軽減する制度

高額な医療費を支払った年度がある場合は、所得税を軽減・一部還付する税制があります。「医療費控除」と呼ばれるものです。

医療費控除額=支払った医療費の総額ー10万円(ー受け取った保険金)
(上限は200万円)

所得税がかかる部分が医療費控除により、小さくなるイメージです。小さくなるのでその分、税金が低くなります。

例えば、医療費総額18万円がかかったとすると8万円を医療費控除できます。8万円分税金のかかる範囲が狭くなり、8,000円~1万6,000円の税金が還付されます。(税率10%~20%の場合)

住宅ローンに医療保険が含まれる?

住宅ローンを組んでいる方は「団信」に加入しています。借り入れしている人が死亡や高度障害になった時、ローン残高が全額支払われる保険です。

団信には疾病保障型があります。「三大疾病や七大疾病、八大疾病」など特定の病気になった場合に、ローン残高の半額または全額が支払われるものです。

三大疾病はガン・急性心筋・脳卒中にあたり、糖尿病や肝硬変・高血圧症など加えたものが七大疾病等になります。保障の範囲が広がれば保険料=金利の上乗せがあります。0.2%~。

医療保険を考えている方は、同じ保障内容で重複していないか確認しましょう。一部の住宅ローンでは、金利の上乗せや手数料なしでがんになった場合に住宅ローンの残高が50%になるものもあります。

民間の医療保険は公的保険を知り尽くしてから検討!

私たちの生活は国や地方公共団体、民間企業、地域社会などさまざまなものが支えています。病気をした時は、公的健康保険が一番の柱となります。

それを理解せずに民間の医療保険に入る?人によっては、もったいないことをしているのかも。

保険商品以外にも、クレジットカードの補償や住宅ローンの保障などあるので一度整理してみるのがいいでしょうね。お金は有限。無駄なく使い分けましょう!

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