大ヒットしている小説「三千円の使いかた」から節約や貯金、生き方や価値観を紹介しています。前回に続き、今回も同小説から生きる上でヒントになることを紹介します!(ネタバレ含みます)
前回の記事:【家計改善】原田ひ香『三千円の使いかた』から得られる、節約と貯金のヒント①
登場人物は主に、専業主婦の長女、会社でまだまだ若手の次女、姉妹の母、70歳を過ぎた祖母です。それぞれに悩みを抱えながら生きており、お金に関わるものも少なくありません。
お金の情報も作品の中で出てきますが、生き方に考えれることもしばしば。ヒントになりそうなものを紹介します!
お金の知識と節約・貯金のヒント
借金の返済方法と利率
次女には結婚を考えている相手がいますが、学生時代に奨学金(借金)を借りていたことがネックになります。借りていた額は550万円。
生活に困っていなくても自動車や教育費、住宅などでお金を借りるがあります。返済するヒントが小説の中にあります!
奨学金の返済計画(借入時の設定)
借入額550万円 月約35,000円返済を20年 利率3%
返済総額約730万円
奨学金と言えど利率3%は決して低くなく、20年の長期間で返済すると利息分だけで約200万円となります。月の返済額は高くありませんが、元本の返済に充てられる部分が小さくなります。
そこで、次女の両親と祖母は相談して返済の計画を練り直します。新生活を始める2人でも無理なく返せる額で、利息を抑えたものです。
奨学金の返済計画(新プラン)
返済額550万円 → 両親が50万円を祝儀代わりに出す + 500万円を祖母立て替え
祖母への返済 月約43,000円返済を10年間 利率1%
返済総額約520万円
家族の支援を受けながらですが、大きく利息が減っています。200万円が20万円となりました。
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熟年離婚の経済学 離婚は得?損?
専業主婦の母には、同じような主婦の友人がおり、その友人は離婚を予定しています。原因は夫にありますが、慰謝料や養育費を多くもらえるはずもなく…
夫の退職金や年金をどのように分割するのか、慰謝料の額など生々しい数字が出てきます。
熟年離婚をして、年金や分割された退職金や貯金だけでは生活は厳しいです。新しいパートナーや仕事からの収入が必要です。特に主婦・主婦だった方にはつらい現実になります。
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フリーランス・個人事業主の福利厚生
フリーランスのライターをしている女性が登場します。お金の知識も豊富で、老後のケアもちゃんとしています。
福利厚生について問われた女性は、退職金的な存在として「小規模企業共済」を挙げます。性格としては私的年金のiDeCoに似ています。iDeCoは年末調整の明細で、「小規模企業共済等掛金」に分類されています。
他にもフリーランス等向けの年金制度は、国民年金基金があります。国民年金が1階部分、年金基金は2階部分になります。
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生き方や人生観も考えさせられる
小説は家族一人一人の悩みをリアルに描き、それを乗り越えようとしている姿が書かれています。お金以外にも、どのように生きるか?という問いが含まれているように感じます。
老後での働く意味は大きい
祖母はそこそこの金融資産を持ってますが、働くことを決意します。収入を得るため以外にも、「働きたい」「人のために役立ちたい」「誰かに喜んでもらいたい」といった動機を感じ取れます。
人生の中で”働く”というのは、大きな意味を持っているのです。
世界中の旅だって悪くない
アルバイトでお金を貯め、気ままに世界中を旅する男性が出てきます。定職に就かず、気が済むまま行先を決め滞在時間を決める。しばられない生活をしていきます。
誰もがいいなと思える生活です。日本とは違う文化に刺激を受け、それを活かし生活する。憧れるものです。定職がすべてではない、サラリーマンが必ず良いとは限らないと考えさせられます。
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