【円高株安】石破新総裁の誕生で家計が気を付ける事と対策方法3つ

資産運用

2024年9月27日に自民党の総裁に石破茂氏が当選しました。自民党の総裁=内閣総理大臣なので、日本の国政を左右する選挙でした。石破氏の政治的な考えや理念を確認した上で、これから家計が気を付けるべきこと・対策すべきことを上げていきます!

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石破茂氏の政策理念、考え方

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政治家としての印象はリベラル派です。増税や保険料を上げる代わりに、高齢者や困窮者などを支援する。政府が積極的に関与することで、経済的な格差を縮小し再分配を強めるタイプです。

鳥取県出身で地方からの支持を受けているため、地方への分配が強まる見込みです。地方には農林水産業を営んでいる方も多いので、一次産業への支援がありそうです。

経済政策経済分野は重要だが、それよりも優先順位がある政策がある
金融政策物価を下げるために金利を上げるべき
財政政策1,000兆円を超える日本国債額に危機感を持ち、緊縮財政を訴える
国防政策防衛大臣を歴任しているが、防衛費増額は考えていない
農林水産政策地方や農家を主な支持基盤をしている
少子高齢化対策増税を行うことで子育て世代等の支援に回そうと考える

株式市場は石破政権に期待をしていない

総裁選1回目の投票は安倍路線を継承する高市早苗氏が1位となり、株式市場も買いが入りました。しかし、2回目では2位に着けていた石破氏が逆転して総裁に選出されると日経平均先物(時間外)は急落しました。

日経平均(現物)の取引は午後3時までに閉じるため総裁選の結果を織り込んでいないため、現在高値のままです。市場が再開される月曜日の9時から売りが先行する見通しです。

下の数値は日経平均先物です。前日比⁻6.05%と大きく下げています。経済成長と金融緩和の継続をかかげる高市氏が総裁になるとの期待から高騰した部分もありますが、それを差し引いても石破氏への期待はないようです。

SBI証券のマーケット情報より

今後予想される事態と対策方法

住宅ローンをしている人は貯金にはげめ!

金融緩和の見直しを挙げているため、政策金利は上がる見込みです。金利が上がると銀行の普通預金の金利等も上がりますが、住宅ローンや教育ローンなどの金利も上がります。

日本では住宅ローンを組んでマンションや一戸建てを購入する世帯が多く、変動金利型を選ぶ人は約7割います。そのため金利の上昇は住宅費の増加を意味します。各行が仮に金利を0.25%上げると、年間2万円ほどの支出が増えると言われています。

変動金利で借りている人は、貯金を敢行し繰り上げ返済を検討すべきです。金利上昇にともない毎月の返済が大きくなった時に、繰り上げ返済を行いましょう。

「期間短縮型」と「返済額軽減型」の返済方法がありますが、総支払額をより多く減らせるのは「期間短縮型」です。詳細は全国銀行協会の解説で。

株式市場は軟調が予想されるため、買い続ける!

金利上昇は株式安を招きます。資金は高い利回りを期待できるが高いリスクである株式から、高くなった金利の無リスク資産へ向かうためです。預金や公社債などに資金が流れ、株式が売られるため価格は下がります。

資産形成の鉄則は長期保有と分散です。目先の価格に振り回されると損失を被る可能性が高くなります。長期で株式や投信を持ち、安くなった金融資産を買い増すチャンスという大きな気持ちでのぞみましょう。

またNISA口座で管理している、損失銘柄を売るのはご法度です。NISAでは損失と利益の合算ができないので、売るメリットは税制上ありません。余剰資金で資産運用をしているはずなので、価格が回復するまで待つのみです。

外貨資産を持っている人は売却するのもあり!

金利上昇は円高につながります。そのため円高ドル安になります。総裁選の一日で円は一気に4円ほど円高に振れました。円とドルの金利差が小さくなるため、円を買う動きが起こるため円高へ向かいます。

同時にドルは利下げを行っています。FRB(連邦準備制度理事会)は0.50%の利下げを行い、金利を4.75~5.00%とすることに決定しました。円金利が高まり、ドル金利が下がるという大きな要因でこれから一層、円高が進みます。

為替の影響を強く受ける金融資産は、売却を考えても良いと思います。例えば外貨預金や外貨建て生命保険、外国社債などです。ドルベースの投資元本の変動はない、もしくは小さいものです。それらは高金利だけを見ずに、為替を見て売却すべきです。

1ドル=160円だったものが、1ドル=120円になると円ベースでマイナス25%です。利率2.5%の債券を保有していたとしても、損失を回復するまで10年かかってしまいます。為替は予測できないため、円安のうちに売却する方法は有益です。

先を見通した対策と情報収集を!

今回は新総裁選挙の結果を踏まえた、家計の対策方法を紹介しました。家計は政策や情勢の影響を強く受けます。そして、株の動きや為替、円の流通量など家計では一切関与することができないものもあります。

家計を守ることは安全な生活を送ることにつながります。絶えず情報を収集し、適切は行動を起こしていきましょう。

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