iDeCoとつみたてNISA、どちらを選べばいいのか?

資産運用

前回はNISAとつみたてNISAの紹介をしました。簡単にこの2つの特色を言うと、「運用で出た利益に税金がかからない」ことです。ということは、運用益が出てはじめて恩恵が発生するわけです。

では、運用の結果を問わず税制で得をすることはあるのでしょうか?答えは、

あります!それがiDeCoです!

iDeCoのロゴデータが公開されました(2017年3月3日)

今回はiDeCoを紹介しながら、前回触れたNISAとの違いについても書いていきます。世の中には知っている人だけが得をするという話がたくさんあります。その一つがまさにiDeCoです。

前回の記事です。NISAとつみたてNISAの特色をまとめています。

iDeCoとはなにか?年金制度の一つです。

今はiDeCoという制度がある程度有名になっていますが、その前に「確定拠出年金」「401K」という言葉が話題になっていた記憶はありませんか?

iDeCoは「個人型確定拠出年金」と呼ばれるもので、401Kは「企業型確定拠出年金」と言われ似た性質を持っています。「確定拠出」と言うのは、月々に掛金として支払う金額は決まっていることを指しています。逆を言えば、将来に受け取れる年金額は不明です。(将来、受取額が決まっているのは確定給付企業年金などです)

なぜそこまでiDeCoが話題になっているのか?それは、

現在、日本の税制の中でもっとも恩恵を受けられるから!です。

iDeCoとはどんな制度?
  • 掛金の全額が所得控除の対象になる!
  • 年金なので60歳までは引き出せない
  • 運用益は非課税
  • 加入区分(職業など)によって月の掛金の上限が異なる

前回のNISAでは運用益が非課税になると紹介しました。NISAでは運用期間も決められていますが、iDeCoは2022年5月から65歳未満になるまで掛金を積み立てることができます。場合によっていは40年以上運用することができます!

iDeCo最大の武器は、掛金の全額が所得控除の対象となることです!ピンと来ないかもしれませんが、節税の恩恵が大きいのです。

例えば、年収500万円の会社員が月々1万2,000円をかけるとします。年間144,000円が所得控除され課税される範囲が狭まります。その結果、

年間約30,000円ほどの税金が安くなります。(所得税と住民税を合わせて)

144,000円をかけて、30,000円の恩恵がある。とてつもない効果です!

ろうきんのシミュレーターが便利です。簡単に計算してくれます。

iDeCoの掛金はどれぐらいか?

iDeCoの掛金を支払うことができるのは20歳~60歳未満の方です。掛金には加入区分によって上限があります。

iDeCoの拠出限度額について:第1号被保険者である自営業者は月額6.8万円(年額81.6万円)(国民年金基金または付加保険料の合算枠)、第2号被保険者である会社員・公務員の場合、会社に企業年金がない会社員は月額2.3万円(年額27.6万円)、企業型DCに加入している会社員は月額2万円(年額24.0万円)、DBと企業型DCに加入している会社員、DBのみに加入している会社員、公務員等はは月額1.2万円(年額14.4万円)、第3号被保険者である専業主婦(夫)は月額2.3万円(年額27.6万円)
iDeCo公式サイトから

厚生年金に加入している会社員や公務員は上限が低いですが、国民年金のみに加入している自営業者やフリーランス、学生などの上限は高いですね。自営業の方は特に税制でのメリットは大きいです。

iDeCoはどのような金融商品で運用するのか?

iDeCoは掛金が60歳まで引き出せないため、どの金融商品を購入するかが大切です。iDeCoで掛けることができるのは主に2種類のものです。

元本保証型

銀行の定期預金、終身保険や一時払い養老保険などの生命保険です。

元本は保証されていますが、ほとんど資産は増えないと思っていた方がいいでしょう。

価格変動型

投資信託です。投資信託は、国内株式型・海外株式型・国内債券型・海外株式型・バランス型など種類が豊富です。投資信託でも選ぶものによって、リスクの大小があります。

元本割れのリスクもありますが、将来資産が大きく増える可能性もあります。

価格変動型の商品を購入すべきと考えている人は、20代や30代など投資期間が長い方です。大暴落が起きても15年以内に戻ると言われているからです。また値上がりによる非課税のメリットを最大限に生かせるでしょう。

元本保証型を選ぶべきと思うのは、60歳まで間もない方です。老後資金の確保が第一優先だと考えます。所得控除のメリットだけでも十分です。

iDeCoとつみたてNISAはどちらがよい?

加入区分によりますが、iDeCoで年間14万円ほど、つみたてNISAで年間40万円です。積立という方法が似ていますが、まったく別のしくみです。

だから、iDeCoとつみたてNISAは両方同時に行うことができます。税制の恩恵を最大限に使うことができるでしょう。

しかし、予算の関係で一方しかできない場合もあるでしょう。下にちがいをまとめました。

iDeCoつみたてNISA
できない途中引き出しできる
税制メリット〇 or △
60歳になるまで投資期間最大20年間
預金、生命保険、投資信託投資商品国の基準を満たした投資信託

一番気になるところは、iDeCoは60歳になるまで引き出せないことです。年金と言う性格上そうなります。税制を考えるなら、iDeCoはかなり優秀です。だからiDeCoをメインに考えて、無理ならつみたてNISAで、という感じでいいと思います。

難しいことも分かれば、快適な生活に近づく

税制を理解したり、それぞれの制度の違いを知ったりと難しいことも盛りだくさんです。しかし、一つひとつ乗り越えれば、必ず良い人生・良い家計につながります

がんばる人にはたくさんのサイトやブログが開かれています。少しずつでいいので、進んでいきましょ!

iDeCo公式サイトです。

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