【投信の取説】eMAXIS Slimが全米株式をリリース!楽天とSBI・Vとは少し違う?

資産運用

三菱UFJ国際投信は「eMAXIS Slim 全米株式」を9月15日に設定します。S&P500やオルカンなどのラインナップに全米株式が加わります。投資家の選択肢が広がりました。

全米株式ファンドと言えば、楽天・全米株式やSBI・V・全米株式の有名です。eMAXIS Slim全米株式は同じ中身でしょう?いえ、少し違います。今回は注目されるファンド「eMAXIS Slim 全米株式」を紹介します!

eMAXIS Slim全米株式はどんなファンド?

ファンドの概要

ファンド名eMAXIS Slim 全米株式
ベンチマークMSCI USA インベスタブル・マーケット指数(配当込み、円換算ベース)
設定日2023年9月15日
運用会社三菱UFJ国際投信(新・三菱UFJアセットマネジメント)
信託報酬年率0.09372%
決算回数年1回

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MSCI USA インベスタブル・マーケット指数に連動します。あまり馴染みのない株価指数ですね。信託報酬率は年率0.09372%となっており、超低コストです!S&P500やオルカンと同じコストです。

eMAXIS Slimと楽天・SBIの全米株式では何が違う?

  1. 連動する株価指数が違う
    楽天とSBIの全米株式はCRSP USトータル・ストックマーケットに連動します。大型株から小型株まで約4000銘柄を含むインデックスです。投資家に知名度のある指数です。

    eMAXIS SlimはMSCI USAインベスタブル・マーケット指数に連動します。大型株から小型株まで約2500銘柄を含むインデックスです。

    どちらも小型株まで含んでおり、MSCIの方は約2500銘柄はかなり少ないような印象を受けますが時価総額で見るとほぼ誤差の範囲
  2. 投資手法が違う
    楽天とSBIは米国ETFを通じて投資します。ファンドオブファンドと呼ばれるもので、投資信託の中に別の投資信託が入っています。

    ETFであるVTI(全米株式)が投信の中身で、VTIのコストも負担しますががそれでも超低コスト。

    eMAXIS Slimはマザーファンドを通じて投資するファミリーファンド。三菱UFJ系の運用会社がまとめて資金を集めて投資をします。投資家は小分けにされたものを買う形になります。
  3. 3つのファンド「全米株式ファンド」を比べる
ファンドeMAXIS Slim楽天SBI・V
ベンチマークMSCI USA インベスタブル・マーケット指数
(配当込み、円換算ベース)
CRSP USトータル・マーケット・インデックス
(円換算ベース)
←同じ
信託報酬0.09372%0.162%0.0938%
設定日2023年9月25日2017年9月29日2021年06月29日
純資産10,971億円1,849億円
2023年9月8日時点

eMAXIS Slimと楽天・SBIの全米株式で迷う?

全米株式かS&P500で迷え!

全米株式のカテゴリーで同じなら、Slimか楽天・SBIどちらにしてもリターンはほぼ同じと考えられます。構成銘柄の数に違いはあれど、リターンに与える時価総額ではありません。

しかし、全米株式とS&P500で迷うなら意味は違ってきます。S&P500は、上位500の大型株であるため中型株小型株を含みません。あえてリスク・リターンの高い中型株小型株を入れるのは、さらに高いリターンを求めたい時です!

新NISAの成長投資枠で使う!

連動するMSCI USA インベスタブル・マーケット指数はメジャーではありません。そのため新NISAの「つみたて投資枠」の対象ではなく、「成長投資枠」の対象です。

つみたて投資枠ではS&P500や全世界株式(オルカン)で買付ながら、成長投資枠で全米株式を買うなどするのがいいです。効率的に運用することを考えると、米国市場を抜きに語れません。全米株式ファンドを使い、厚めに投資資金を米国に置いておくのが合理的です。

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