【サクッと】SBI・iシェアーズシリーズの使いかたと6本ファンドの特色とは?

資産運用

2023年6月8日より「SBI・iシェアーズシリーズ」(サクッとシリーズ)が設定・運用がはじまります。募集は5月25日からはじまっており、サクッとシリーズが動き出します。

SBIは以前から「SBI・Vシリーズ」を出しており、日本の投信シリーズの代表格である「eMAXIS Slim」に次ぐ純資産額を誇っています。では、今回の「サクッとシリーズ」はどんなファンドが並んでいるのでしょうか?

今回は「サクッとシリーズ」のファンドの解説・使いかたの例を書いていきます。

SBIから新しい「iシェアーズサクッとシリーズ」が登場

「サクッとシリーズ」から4本の債券ファンド、2本のゴールドファンドが設定されます。特に4本の債券の違いを理解するには難易度が高めです。

SBI証券のWEBからリスク・リターンの図を見るとファンドの整理がしやすいです。

SBI証券から引用

4本の債券系ファンドで米国公社債に投資

すべて米国債券に投資をするファンドです。国債(米国政府)、社債(企業)、債券期間などの違いにより4つに分かれます。

愛称ファンド名投資対象リスク
サクッと米国総合債券SBI・iシェアーズ・米国総合債券インデックスF米国債・投資適格社債かなり低リスク
サクッと米国適格債SBI・iシェアーズ・米国投資適格社債(1-5年)インデックスF投資適格社債低リスク
サクッと米ドルSBI・iシェアーズ・米国短期国債F米国債低リスク
サクッと米国ハイイールド債SBI・iシェアーズ・米国ハイイールド債券インデックスFハイイールド債券中リスク

”債券”と聞くとすべてローリスク・ローリターンのイメージを抱きますが、投資対象によっては株式に近い値動きをします。

最もリスクが低いのが米国総合債券、リスクが高いのが米国ハイイールド債になります。下図を参考にどのファンドを、どれくらい入れるのかを考えます。

SBI証券から引用

サクッと米ドル(短期国債)はリスクが低そうに思えますが、為替の影響をフルに受けるのでややリスク(振れ幅)は大きくなります。為替益を狙うファンドですね。

2本のゴールド系ファンドは為替ヘッジを選べる

商品(ゴールド)は自体に価値があるため、株式市場が不調な時は値上がりしやすいです。一般的に戦争や紛争、金融危機などがあればゴールドの価値が上がるとされています。

愛称ファンド名投資対象リスク
サクッと純金
(為替ヘッジなし)
SBI・iシェアーズ・ゴールドF(為替ヘッジなし)純金中リスク
サクッと純金
(為替ヘッジなし)
SBI・iシェアーズ・ゴールドF(為替ヘッジあり)純金やや中リスク

株式と異なる値動きをするので、株式の値下がりに保険をかけるなら「サクッと純金」は優秀です。

関連記事:【投信の取説】Tracersグローバル3分法「おとなのバランス」とはどんなファンドか?

ゴールドファンドは為替ヘッジの有無を選べます。リターンを求めるなら為替ヘッジなし、リスクを下げるなら為替ヘッジありを選びましょう。

「サクッとシリーズ」はリスク調整するためのファンド

SBIの「SBI・Vシリーズ」との組み合わせは?

株式ファンドである「SBI・Vシリーズ」は債券・商品系のファンドと相性がいいです。株式と異なる値動きをするため、伝統的にリスク分散の手段として使われてきました。

コア「SBI・Vシリーズ」+サテライト「サクッとシリーズ」

公式:SBI証券の「SBI・Vシリーズ」

SBI・V・S&P500
SBI・V・全米株式
SBI・V・全世界株式

つみたてNISAの対象ファンド

基本的な戦略は、つみたてNISAの対象ファンドと「サクッとシリーズ」を組み合わせます。

例:SBI・V・S&P500+サクッと米国総合債券/サクッと米国投資適格債
  SBI・V・全世界株式+サクッと純金(為替ヘッジなし) など

なお、S&P500と米国総合債券を組み合わせたバランスファンドがSBIから出されてます。

コア「サクッとシリーズ」+サテライト「SBI・Vシリーズ」

安定的な資産運用をしたい方は、債券ファンド中心に投資するのもおすすめです。債券ファンドはつみたてNISAの対象になりませんが一般NISAは使えます。

運用期間が短い、リスクを取れない方は債券ファンド中心で株式ファンドを少し少し加えます。債券ファンドと株式ファンドは「逆相関」で動きやすいので、リスク管理のために株式を入れます

例:サクッと米国総合債券80+SBI・V・全米株式20
  サクッと米国適格債90+SBI・全世界株式10 など

「サクッとシリーズ」のデメリットとは?

つみたてNISAの対象外(一般NISAの対象)

つみたてNISAに「サクッとシリーズ」のファンドは対象となりません。債券などを組み入れたい場合は、バランスファンドなどを入れます。

対象ファンドはこちら:金融庁のつみたてNISAの対象商品

使いかたはやや投資中級者向け?

「サクッとシリーズ」は債券ファンド4本、ゴールドファンド2本のラインナップです。債券を運用資産に入れる方は、投資経験のある方で債券の必要を理解している方です。また4種類の債券の特性を知る必要があります。

債券を入れるのは、運用資産額が大きい場合が多いです。例えば5,000万円を株式で運用してマイナス10%を出してしまうと、マイナス500万円です。精神的な負荷を和らげる意味でも、債券やゴールドは役立ちます。

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