低コストのインデックスファンドシリーズに、ニッセイの「購入・換金手数料なしシリーズ」(なしなしシリーズとも)があります。シリーズのコストが値下げされるというニュースが入りました。
コストの熾烈な争いが起こっています。今回は引き下げの詳細と、シリーズの解説を行います。
シリーズのうち4本のファンドで信託報酬の引き下げ
人気の4本がさらに低コストになる
2023年6月14日からニッセイの<購入・換金手数料なし>シリーズのうち、4本の信託報酬が引き下げられます。どれも有名なファンドか連動指数はメジャーなものばかり。
ファンド名 | 旧信託報酬(年率) | 新信託報酬 | 連動指数 |
ニッセイ外国株式インデックスファンド | 0.10230% | 0.09889% | MSCIコクサイ・インデックス |
ニッセイTOPIXインデックスファンド | 0.154% | 0.143% | TOPIX |
ニッセイ日経平均インデックスファンド | 0.154% | 0.143% | 日経平均225 |
ニッセイ新興国株式インデックスファンド | 0.2079% | 0.1859% | MSCIエマージング・マーケット・インデックス |
2024年からはじまる「新NISA」での顧客獲得に向けて、インデックスファンドのコスト競争が激しいです。最近ではたわらノーロードシリーズの引き下げに、eMAXIS Slimシリーズがすぐに応戦しました。
詳細記事:日経新聞「超低コスト投信が続々 新NISA争奪の前哨戦」
ニッセイの外国株式ファンドの信託報酬0.09889%は、eMAXIS Slim先進国株ファンドと同じコストです。
投資家にとって運用コストが下がるのはメリットのみです。もちろん運用会社が破産してしまうと早期償還となってしまいますが…
迷うなら「外国株式インデックスファンド」
「なしシリーズ」の代表的なファンドは、「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」です。現在、純資産は約5,000億円でシリーズのほとんどを同ファンドで占めています。
外国株式 | 純資産 | 基準価額 | 設定日 |
先進国株式(除く日本) | 4,929億円 | 28,214円 | 2013年12月10日 |
外国株式という名の通り、日本を除く先進国株式に投資します。日本を除くことでリターンを高めます。また日本の個別株を持っている方には、国内外の比率を調整できるファンドです。
運用期間は10年ほどと、投資家のみなさんから支持を得て運用出来ていることが分かります。
ニッセイの<購入・換金手数料なし>シリーズは老舗ファンド
ニッセイの<購入・換金手数料なし>シリーズの設定は2013年で、低コストファンドの老舗です。現在、低コストファンドの王者であるeMAXIS Slimシリーズの設定は2017年なのでニッセイの方が歴史は不利です。

ニッセイアセットは生保最大手の日本生命系運用会社
「ニッセイ」という名の通り、日本生命系の運用会社です。日本で日生の名前を知らない人はいないぐらい、日本を代表する生命保険、機関投資家です。
ブランド力と信用力は他のファンドより、強さがあり特に年配の方には強い印象です。
ファンドのラインナップにS&P500なし!
ファンドシリーズには国内外の株式からバランスファンド、債券などオーソドックスなラインナップです。しかし、インデックスの代表的な指数「米国S&P500」のファンドはありません!
S&P500は他社に任せておいて、ニッセイは個性を出してやっていくという方針が感じられます。
米国株式の王道S&P500ではなく、NASDAQとSOX(半導体株)が設定されています。
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- 世界株式(GDP型バスケット)ー国内4%:先進国52%:新興国44%
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