今、住宅業界で起きている大きな話題は「ウッドショック」です。北米などで輸入木材の価格が短期的に値上がりし、新築住宅の価格が引き上げられています。ウッドショックが落ち着いた後も、価格は下がりそうにないと以前の記事では予想しました。
値下がりが期待できないのなら、今住宅を買った方がいいのでは?と購入を決断した方もいるでしょう。住宅ローンを組む場合に、一番悩むのは「固定金利か、変動金利か」です。住宅ローンは長期で組むことが多く、払う利息は数百万円になるので大きな関心事ですね!
今回は、住宅ローンは固定金利がいいのか変動金利がいいのか考えていきます。債務者の特徴によっておすすめの契約方法は違いますので、少しでも役に立てればいいなと思います。
結論:「固定金利」「変動金利」どちらが得をするかは分からない
なぜ得をするのか分からないのか?
長年にわたり金利タイプのどちらが優れているか論争が続いています。しかし、この論争に終わりはありません。住宅ローンの金利に正解はないからです。なぜかというか、10年後や20年後の金利は誰にも分からないからです。
では、金利タイプを選ぶ時に重要なことはなにか?
金利タイプの性格をよく理解した上で選択すること!
互いのタイプはそれぞれ一長一短があります。特色を見ていくことで、自分に合った金利タイプが見えてくることでしょう。また資産状況によっておすすめの金利タイプも違います。
固定金利タイプの特色
フラット35など有名な制度がありますが、一定期間または全期間の金利が固定されるものです。金利が動かないので見通しが立てやすいですね。平均的な金利は1.4%/年ぐらいです。
このタイプをおすすめする人
- 収入が安定している人
- 金利の上下にストレスを感じたくない人
- 貯金がそれほどない人
- 景気や金融情報にあまり敏感ではない人 など
固定金利で大きいのは、金利の上昇で心配がいらないことです。金利への不安なく毎日が遅れるので、精神的にも衛生的ですね。
変動金利タイプの特色
金利は半年に1度見直されます。今の変動金利はかなり低い水準です。平均的な金利で0.4%と、今のところ低い状態が続いています。
このタイプをおすすめする人
- 細かく金利や経済の状況をチェックできる人
- 貯金をある程度持っている人
- 住宅ローンの知識をある程度持っている人
- 子どもが家庭にいないところ など
変動金利の場合、金利が上昇した時の対応が必要になります。貯金で繰り上げ返済をする、固定金利に組み替えるなど知識や手間が必要となってきます。低金利のうちは多く借りておいて、金利が上がれば貯金で大きく返済は必要なスキルです。
ポイントは金利上昇のリスクを誰がとるか?
金利タイプは真反対なので、金利が上下した時に得するのも一方です。金利が上昇した時のことを考えてみましょう。
固定金利タイプで契約→その後、市場金利が上昇
固定金利でもし35年全期間のものを選んでいれば、途中で金利があがることはありません。ということは、日本経済の中で金利が上がっても住宅ローンには関係しません。
金利上昇して不利益を受けるのは、銀行です。
もし1.4%から5.0%に上昇すると、銀行は多くの金利を払って資金を集めますが顧客には1.4%からの利息しか受け取れません。
固定金利タイプ=金利上昇のリスクを取るのは銀行
変動金利タイプで契約→その後、市場金利が上昇
金利の上昇は直接、住宅ローンの金利に影響を与えます。半年ごとに見直されるのでダイレクトに変化が伝わってきます。今でこそ0.4%と低金利ですが将来的なリスクを含んでいます。
金利上昇して不利益を受けるのは、契約者(住宅ローンを組む人)
0.4%から3.5%に上がると大きな利息を支払うので銀行は儲かります。
変動金利タイプ=金利上昇のリスクを取るのは契約者
自分のマネープラン・価値観にあった選び方を
それぞれの金利タイプには長所短所があります。今はとくに金利が低い変動金利に注目が集まりますが、20年後も同じ金利とは言えません。
自分の価値観や収入、資産状況により金利タイプを選択していきましょう。
コメント