注文住宅でマイホームを建てようと考えている方にとって、今起こっている「ウッドショック」は大きな問題です。住宅の資材の中で木材は大きなウエイトを占めるために、木材の価格高騰が建築費を数十万円から数百万円の上昇につながってしまいます。しかし、ウッドショックは一時的なものと考えている人も多いです。
今回はウッドショックの見通しと、今後マイホームを建てようと考えている人へのアドバイスを書きます。いずれウッドショックは終わりを迎えますが、住宅価格の値下げにつながるのか注目すべきところです。
ウッドショックはなぜ行ったのか?
コロナ禍での木材需要の見通し…
2019年末から世界中で広まったコロナ禍で、住宅に対する需要(家の買い手)は減るだろうと当初は考えられていました。コロナ禍で自宅で過ごすことが多くなり、経済は停滞し家計の収入が減るからです。
家計の収入が減るので住宅の購入やリフォームを考える人は少ないだろうと考えられていました。しかし、みなさんご存じの通り自宅でのテレワークやオンライン会議などをする個人が増えたことにより家でも働きやすい住宅を求める人が増えました。
またテレワークがしやすいようなリフォームを求める人も出てきたりと、コロナ禍でも住宅に対する新しい需要が生まれたわけです。
木材の減産+木材や住宅への需要
当初は住宅への需要はないだろうと考えていたので、木材も減産しました。しかし、先ほどのべたように住宅への新しい需要が発生したために材料不足におちいります。
これが「ウッドショック」のはじまりです。それに加えて、アメリカや中国などでは経済の立て直しがはじまり更なる住宅への需要が膨らみました。
このようにして、特に外国製の木材は3倍から4倍の価格上昇が短期間で起こってしまいました。
ウッドショックはいつ終わるのか?
以前のウッドショックから
「ウッドショック」は今回、世界中で有名になりましたが以前にも起こりました。コロナ禍のように経済の落ち込みや好景気がある場合にウッドショックが起こってきました。前回は2008年に起こったリーマンショック前の好景気の時です。
リーマンショック前のウッドショックは、木材の価格が落ち着くまで1年半から2年かかりました。日本のウッドショックは2021年3月を始まりとするならば、早くてもの2020年末にはなりそうです。
今回のような急激な木材の価格上昇は、機会があれば短期的に落ち込むことが予想できます。なぜならば高い価格を維持できる材料にとぼしいからです。
今から1年から1年半の期間、待つことができるのかが住宅購入のタイミングを決めるポイントになりそうです。
木材価格の下落=建築費の値引きとは限らない?
今回のウッドショックの影響を受けて、ハウスメーカーの住宅価格の上昇幅は30万円から150万円ほどと言われています。では、ウッドショックが終わればそれだけの価格が値引きされるのでしょうか?
結論から言うと、値引きがされない可能性が高い、です。
住宅メーカーは外国産木材の値上げを受けて、国内産木材に切り替えているところがあります。高価格になるならば、高品質でブランドに優れている日本産の木を使うという選択肢を選ぶところもあるでしょう。
国内産を使っていたところ、外国産が値下がりしたから外国産に戻すというのは考えずらいです。国内産の方が高品質で、外国産に戻すのはダウングレードにつながるからです。住宅メーカーからすれば単価を下げることになるので、ダウングレードは避けたいですね。
これから住宅を買う人・建てる人はどうする?
住宅の価格を見る時間があるのか、これが大きなポイントだと思います。ウッドショックが終われば住宅価格が値下げされる可能性は低いですが、ゼロではありません。2~3年ほど住宅業界の動向を見られる方は、住宅と言う大きな買い物をする上で納得して選択ができます。
もし動向を見る時間がない人はどうすればいいのか?その方は住宅を今、買われるといいでしょう。住宅を建てること・買うことで得られる利点は、不確定な値下げ額より大きいと思います。値下げがされても100万円ほどかもしれませんし、逆を言えば100万円しか変わりません。100万円以上の快適さ、利便性、達成感などを手に入れられるでしょう。
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