全米株VS全世界株という形で、比べられることの多い「全世界株式」。どちらが投資先として有望か、という問いはずっと続くでしょう。
そこで「全世界株はどこに投資しているのか?」と疑問に思った人もいることでしょう。200か国に投資しているのか、投資比率の高い国はどこか、新興国は含まれているのかなど気になります。
今回は全世界株式に投資する場合、どのような国に投資していることが多いのか見ていきます。これで全米株との比較ができるはずです。
連動している指数で投資先を調べる
インデックス・ファンドでは全世界に投資する株価指標に連動するものが多いです。ベンチマークとして利用される指標で多いのが、「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」と「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」です。
この指標がどのような割合で、外国株式を組み入れているのか見ていきましょう。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
英国に本社を置く、FTSE社が算出する株価指数の1つです。
同社が算出する指標のグローバル・オールキャップ・インデックス(英: FTSE Global All Cap Index)は、大型株から小型株まで含む48ヵ国の約7,400銘柄以上で構成され、世界の時価総額のうち98%をカバーしています。
こちらの指標は、ほとんど全世界の株式をカバーしていると考えてよいでしょう。
構成割合 | 国・地域 |
約60% | アメリカ |
約7% | 日本 |
約5% | 中国 |
約4% | イギリス |
約3% | カナダ |
約3% | フランス |
約3% | ドイツ |
約15% | スイス・オーストリア・台湾など |
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
米国に本社を置く、MSCI社が算出した株価指数です。
同社が算出する指標のオール・カントリー・ワールド・インデックス(英: MSCI All Country World Index)は、大型株と中型株の約45ヵ国の約3,000銘柄以上で構成され、世界の時価総額のうち85%をカバーしています。
先ほどのFTSEの指標との大きな違いは、小型株を含んでいないことです。値動きの大きい小型株を入れないことで、安定化を図っているのでしょう。
国別の構成比はほとんどFTSEのものと変わりません。
全世界株式=米国重視型の投資
2つの株価指標を見ていただいた通り、ともに60%ほどを米国株式が占めています。今、もっとも成長し経済発展を期待できる米国中心に投資するのは合理的とも言えます。
もちろん20~30年後も米国が世界経済のトップとも言い切れませんから、他国にも投資することで成長の取りこぼしがありません。
まさに長期投資をするにはうってつけの「全世界株式」と言えるでしょう。
どのように全世界株式に投資するのか?
全世界に投資をする場合、注意してもらいたいのは「日本株を含む」「日本株を含まない」のタイプがあることです。
一般的には、日本株を含んでいる方が少しリターンが低いです。株価が上下を繰り返す、ボックス相場になりやすいからです。
投資信託で買付をする
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)ー三菱UFJ国際投信
投資信託の中でもっとも有名なインデックス・ファンドです。「オルカン」と言えばこのファンドの事を意味します。信託報酬は、0.1144%/年。
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
eMAXIS全世界株式インデックスー三菱UFJ国際投信
こちらは、Slimではないインデックスです。大きな違いは、日本株を含んでいないことです。信託報酬は、0.66%/年とやや高めです。
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)
SBI・全世界株式インデックス・ファンドーSBIアセットマネジメント(愛称:雪だるま全世界株式)
こちらも有名ですが、上2つとの違いは連動させている株価指数が違うことです。信託報酬は0.1102%。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
楽天・全世界株式インデックス・ファンドー楽天投信投資顧問
楽天経済圏で投資をしている人で買い付けている人は多いでしょう。信託報酬は0.132%。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
ETFで買付をする
VTーバンガード
全世界株式をETFで投資する場合はまずこれ。純資産額は2兆円を越えます。経費率は0.08%。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信ー三菱UFJ国際投信
こちらは国内ETFで、東証で買い付けることができます。ドルに両替することも不要です。信託報酬は0.0858%。
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
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