AIが投資銘柄を選定することで話題を集めている「eMAXIS Neo」シリーズですが、運用実績も注目をすべきです。 eMAXIS Neoバーチャルリアリティは設定来(2018年12月)から230%以上、基準価額が上昇しました。
シリーズは他にも自動運転、ナノテクノロジー、宇宙開発など”革新”に関わるものテーマがあります。とくに以前も紹介した「自動運転」「ウェアラブル」「ナノテクノロジー」などが好調です。
今回は、 eMAXIS Neoシリーズのファンドに投資してみようかなと考えている人に参考になるような情報を書きます。ユニークな銘柄選定ですが、人間の心理や感情が入らないのでこれからの主流になるかも!?
eMAXIS Neoシリーズはどうやって銘柄選定をする?
どのようにして指数を出すのか
AIが銘柄を選定するのが一番の特色ですが、AIはS&P Kenshoニュー・エコノミー指数を出します。これはKensho社がAIを使い、膨大な量の情報を読み込ませテーマに基づいた銘柄を選定し比重を調整し指数化します。
S&P Kenshoニュー・エコノミー指数は、米国に上場している世界中の株式から選定されます。革新技術は、米国以外からも発展することが考えられます。世界中の銘柄から選ぶのは合理的だと思います。
例:eMAXIS Neoバーチャルリアリティの構成銘柄
それでは、AIが出した指数S&P Kensho Virtual Reality Indexに連動するように構成された銘柄を見ていきましょう。
今回は、シリーズの中でもっともパフォーマンスを現在出しているバーチャルリアリティにします。
組入最上位になっているのは、3Dシステムズです。米国で3Dプリンタや仮想外科手術計画などのサービスを提供しています。驚くことは、
時価総額30億ドルほどの小型株だということです!
人間が選定する場合、財務的に懸念がある小型株をファンドの最上位することはまずないと思います。しかし、AIは公開された企業の情報をもとに収益が見込めるという判断をしています。
eMAXIS Neoシリーズからどのファンドを選べばいいのか?
シリーズには11のファンドがある
eMAXIS Neoシリーズには11のテーマがあり、11のファンドがあります。数が多いので、何を選べばいいのか迷う人もいることでしょう。(以前は9つでしたが、2つ追加されました!)
どのテーマもこれからの新しい生活を支える、革新的な技術です。どの技術も発展していくことは間違いないのでしょうが…
比較チャートがとても便利で比べやすい
多くの選択肢から自分にあったファンドを選べるチャートが用意されています。
上のチャートは、11のファンドの基準価額を表しています。(2021年5月7日~同年8月20日)
基準日を10,000円とした価額の推移を見ることで、それぞれのファンドの値動きの特色を見ることができます。
ボラティリティ(振れ幅)は黄緑色(バーチャルリアリティ)がもっとも大きく、短期間で2,000円上昇している時もあります。
ウェアラブルは他のファンドと少し、違った動きをしています。値動きも緩やかですのでボラティリティは少し小さめかもしれません。
また、NYダウやTOPIXなど他の指標とも比べられるので利用する価値は高いですね。
eMAXIS Neoシリーズの注意点は?
信託報酬のコスト
eMAXIS Slimと言えば、業界トップクラスの低コストをイメージする人も多いです。しかし、 eMAXIS Neoの場合は信託報酬はそれほど低コストではありません。
年率0.792%が信託報酬となります。
最近人気のあるインデックスファンドと比べると少し高いかもしれません。
Neoシリーズは半年に1度、銘柄の入れ替えがあります。かなり頻繁に替わる方です。そのため売買の手間が発生しコストがかかります。少しアクティブファンドよりのものだと思えばいいでしょう。
構成銘柄数が少なく、値動きしやすい
今回見た、バーチャルリアリティは23銘柄で構成されています。大型株から小型株で構成され、入れ替えによって構成比も見直されます。
そのため、大きな値動きをしていきます。構成銘柄も少ないためどうしてもボラティリティが大きくなります。
長期投資には今のところ向いていない
最先端技術は今、話題ですが20年~30年後も盛り上がっているかは分かりません。一般的にテーマ型のファンドは流行が過ぎると基準価額が下がる傾向にあります。
そのため、どれだけの運用益が得られたら売却するなど「出口戦略」をしっかりと持ち、買付する方が良いと考えます。
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