【投資信託】バランス・ファンドVS複数ファンドの所有 結局同じ?ちがう?

資産運用

インデックス・ファンドには、国際株式に投資するもの、国内債券するもの、不動産に投資するものなど多くの種類があります。その中に、バランス・ファンド(ミックスアセット)と呼ばれるものがあります!

今回は、バランス・ファンドの特色を紹介するとともに、複数ファンドを組み合わせて持った場合を比較します。例えば、バランス・ファンド(株式50:債券50)と株式ファンド50:債券ファンド50をそれぞれ持った時では、違いがあるのでしょうか?

バランス・ファンド(ミックスアセット)とはなにか?

複数のことなる資産や市場に投資するファンド

先進国株式と先進国債券、外国資産と国内資産、日本と先進国と新興国のように複数の資産や市場へ投資するファンドです。

将来は誰にも分かりませんので、「どこで?なにが?」上がるのか分かりません。だから、リスク分散するとともに、リターンも取りこぼしをしないようにする意図があります。

株式や債券、不動産、日本、外国などさまざまな投資先があります。これらの組み合わせも、とても多数あるため自分の考えにあったものが選べます

資産配分は固定配分・可変配分のタイプがある

バランス・ファンドの資産配分は、「投資目論見書」で確認することができます。ファンド名で資産配分は分かりずらいので、確認する必要があります。

バランス・ファンドで多いのが、株式と債券を組み合わせるタイプです。株式と債券は互助作用が強いです。株式が上がれば、債券が下がり、株式が下がればその逆です。

資産配分は、固定配分か可変配分の2タイプがあります。可変タイプは、社会情勢や世界景気などによってもっとも収益を期待できる資産の比率を多くします。

セゾン投信から

日本で、有名なファンドに「セゾン・バンガード・グローバル・バランスファンド」があります。純資産2,795億円で、設定以来順調に資産を積み上げています。

セゾン・バンガードは、「株式50:債券50」で固定配分です。しかし、株式の投資先は状況により配分が変わります。米国が好調なら米国に、日本が好調なら日本への資産配分が大きくなります。

複数の投資信託に投資するものもある

低コストで知名度がある「eMAXIS Slim」シリーズには「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」があります。下の図を見ると、マザーファンドの投資信託を買い付けることでバランス・ファンドが構成されていることが分かります。

三菱UFJ国際投信より

リバランス(資産調整)する必要がない!

バランス・ファンド(株式50:債券50)と、株式50:債券50をそれぞれ保有した場合の違いはなんでしょうか?

これぞ、バランス・ファンド最大の魅力!

バランス・ファンドの特色が発揮されるのは、資産を運用している時です。買付の時は、複数ファンドを購入する場合と変わりません。

複数に投資する場合は、当然それぞれ異なった値動きをします。株式が上がれば、債券が下がり、不動産は横ばいなどです。

運用期間が長くなると、資産配分の調整する必要があります。当初決めていた運用比率戻すためです。比率を戻すことで、リスクの調整を行います。これを「リバランス」と言います。

株式と債券のファンドをそれぞれ持っていた場合は、投資家がリバランスを行います。比率の大きい資産を売却し、小さいものを購入します。そんなの簡単だ!と思うかもしれませんが、簡単ではありません。

「人間は高い時に売りたい、安い時に買いたい」からです。リバランスのための、売買で感情が邪魔をしてスムーズに行かないことがあります

その点、バランス・ファンドはすべてリバランスをやってくれます!投資家はほったらかしでいいのです。

手間をかけず、不要な心配事をせずにバランスよくファンドを持てる。これがバランス・ファンドの魅力です!

信託報酬の低コスト化がすすんでいる!

バランス・ファンドは10年ほど前から存在はしていました。しかし、売買を繰り返すために手数料が1.0%以上のものが高くコストがかかりました。

今のバランス・ファンドは低コストで、選択肢に十分入ります。このファンドは複数に投資するため、高くのリターンは望めません。コストの高低が成果に大きく関係します。

ファンドの名称信託報酬
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)0.14%
三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンド0.21%
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)0.218%
たわらノーロード バランス(積極型)0.22%
ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)0.159%
セゾン・バンガード・グローバル・バランスファンド 0.597%
表は信託報酬のみです。それ以外の手数料がかかることがあります。

6~8のファンドや資産を管理するのは、簡単ではありません。バランス・ファンドなら低コストで、メンテナンスをしながら運用することができます。

バランス・ファンドにむいている方

投資や資産運用に時間をかけたくない人

バランス・ファンドは、リバランス不要です。保有している資産が多くなれば、その必要性や手間は多くなります。その点、バランス・ファンドは買付をするだけです。運用期間が長期になれば、その恩恵を受けることも多くなります。

リスクは低めに、リターンを高く求めない人

2つ以上の資産に投資をするため、バランス・ファンドはリスクが下がり安定をします大損することもなければ、大きな利益を得ることもないと思います。元本割れは避けたいが、少しは運用益がほしいなどの人にはおすすめですね。

さまざまな資産・市場に投資をしたい人

バランス・ファンドによっては、株式から不動産まで多岐に投資をしています。株式も細分化され、小型株の資産を含んでいることもあります。自分で投資先を決め、買付するには銘柄選びからするため膨大な時間を必要とします。それが不要になることも大きなメリットです。

とりあえず投資は、とりあえずバランス・ファンドもあり!

なにから投資をしていいか分からない人にも、バランス・ファンドはおすすめです。リスクもある程度コントロールされ、構成されている資産について調べることで知識も増えます。

今回は、バランス・ファンドの特色にふれました。近年は信託報酬等のコストが下がってきていますので、自分の投資スタイル・考え方に合っているなら買付するのもいいですね!

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