日本証券取引所と日経新聞社が共同で出している指数「JPX日経インデックス400」(JPX400、日経400)。これをどのように活用していけばいいのでしょうか?
全上場銘柄の中から、「投資家にとって投資魅力の高い会社」にふさわしいものが選ばれます。東証プライム(旧東証一部)だけでなく、東証スタンダード(旧東証一部・二部)の銘柄も400の中に入ります。
今回は優良銘柄を集めた「JPX400」とは何かを解説していきます!
JPX日経インデックス400とは?
日経平均225や東証株価指数(TOPIX)は、投資家や金融機関に関係のない方でも知っている人が多いです。JPX400があまり知られていないのは、新しい指数だからです。
優良銘柄を集めた、2013年からスタートした指数
日本の株式市場には約3,400銘柄が上場しています。その中から投資家が投資をしやすい優秀な会社を選んだものが「JPX日経400」になります。東証プライムを中心とした銘柄が集まり、1年に一度銘柄替えがあります。
株価指数の起点は2013年8月30日で、この日を10,000とします。2022年6月24日現在で「16,785.71」となっています。
東証プライム銘柄 | 東証スタンダード銘柄 |
389 | 10 |
なお、日経平均株価の採用銘柄と重複しているのは160あります。
値動きはTOPIXとよく似ている
JPX日経400の値動きはTOPIX(東証株価指数)と、ほぼ同じになるのが特色です。TOPIXは東証一部に上場している全銘柄を合わせて算出されます。2022年4月から新市場がスタートしましたが、現在も旧東証一部銘柄で構成されています。
下のグラフは、日経平均・TOPIX・JPX400をチャートで示したものです。近年は日経平均が好調ですが、TOPIXとJPX400はほとんど同じ値動きをしています。
wpX(ダブリューピーエックス)日経平均は銘柄数が225と他に比べれば少なく、リスクも大きくなるのでリターンが大きくなることがあります。TOPIXは約2,200銘柄で構成されます。赤字企業も経営不振の企業も含まれますが、結果として優良企業が補っています。
JPX400に連動する投信やETFはかなり少ない
JPX400が国内で認識が広まらないのは、TOPIXとほぼ同じになってしまうからです。ニュースでは日経平均とTOPIXが伝えられることはあっても、JPX400の数値が言われることはありません。
TOPIXと同じ値動きをJPX400はするのだから、TOPIXだけでいい!となりますね。よって、JPX400に連動した金融商品は少ないです。ETFはいくつかありますが、投資信託はそれほど多くありません。
どのファンドも資産規模は大きくありません。信託報酬は0.4%~なので、安くはありません。eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)は信託報酬0.15%なので、資産形成をするならTOPIXで!!
現在、投資家に人気があるのは米国株と全世界株です。日本株に投資をする方はリスクをあまりとれない方は、日本企業を支援したい方でしょう。日本株に投資をするなら、日経平均かTOPIXを選ぶことが多くなりそうです。
JPX400の使い方は個別銘柄選びに使う!
JPX400の使い方を、個人的な考えで紹介します。ROEや営業利益、財政などでスクリーニングされて厳選されていることを活用します!
この3つの条件に合っているものが以下になります。
銘柄コード | 銘柄 |
1605 | INPEX |
1721 | コムシスHD |
1801 | 大成建設 |
1808 | 長谷工コーポレーション |
1812 | 鹿島建設 |
1925 | 大和ハウス |
1928 | 積水ハウス |
2269 | 明治HD |
… | … |
JPX400はインデックス投資ではなく、個別株の選定で使う
JPX400(日経400)はTOPIXと同じように値動きするので、インデックスファンドで投資する場合はTOPIXに連動するものを選びましょう。関連商品も多く、信託報酬が安いので資産形成をしやすいです。
現時点ではJPX400は個別株を選ぶ時の参考にしかなりえないと考えます。決してS&P500のような存在ではありません…
コメント