日本では株式を買付する時は、100株単位になります。1株1,000円なら100株を買うためには、10万円が必要となります。1株単位で買うのが「単元未満株」ですが、気になるのはコスト(手数料)です。
単元未満株と言えば、定期買付ができる「SBIネオモバイル証券(ネオモバ)」が人気でしたがSBI証券に統合されるため、今後は利用できません。
今回は楽天証券が始めるサービス「かぶミニ」の中身と他社比較していきます。ネット証券を中心にサービス面・コスト面の競争が激化しています。2024年から始まるシンNISAに向けて、勉強をしておきましょう。
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買付手数料は無料だがスプレッド(割増料金)が発生!
買付手数料は無料、売却手数料は22円/1回と低コスト
単元未満取引でもっとも気になるのは、手数料です。小分けにして取引するため、証券会社にとっては手間がかかります=コストの発生。取引は買付が主になるので、無料は大きな意味を持ちます。
買付 | 無料 | 買付時のスプレッド | +0.22% |
売却 | 22円/1回ごと | 売却時のスプレッド | -0.22% |
楽天証券の場合はスプレッドが加算され、コストになります。スプレッドがあるため、取引は完全無料ではありません。
スプレッドを考慮すると、実質買付時手数料は0.22%になりますが低コストです。一方、売却時は手数料22円がさらに加わるので頻繁に売却するには向いていません。
リアルタイム取引するか始値で取引するか
ネット証券の中で初めて楽天証券は「リアルタイム取引」ができるようになります。取引所が開いている、9:00から11:00と12:30から15:00で動く株式を見ながら注文ができます。
なお、注文方法は「成行」のみですが、リアルタイム株価に近い価格で約定すると思われます。
証券取引所が開いていない、時間帯に取引すると「寄付取引」になるので翌日の始値で売買することになります。
「かぶミニ」取引する時の注意点
- スマホアプリからは取引できず、PCサイト(スマホPCモード)から操作を行う
- 一般口座、特定口座、NISA口座で取引可能
- 配当金はもらえる
- 株主優待は株式数が単元を満たすなどの条件あり
ネット証券の他社との比較
他社比較は楽天証券の表がまとまっています。単元未満株で特に気にしたいのが、買付時手数料です。少しずつ買い増して、資産形成を目指すのであまり売却時の手数料は気にしません。
スプレッドを考慮しても、買付手数料0円~0.55%とネット証券はどこも低コストです。楽天証券の0.22%のスプレッドも大きなものではないので、あまり気になりません。
LINE証券などの「スマホ証券」は、ややコストが高いです。単元未満株の取引は長期間行うことが多いので、楽天証券やSBI証券などのネット証券を使うのが賢明です。
結論:他社とそれほど変わらない、楽天かSBIが無難
楽天証券が始める「かぶミニ」ですが、手数料を比較した場合はそれほど大差はありません。現在、楽天証券を使っているなら楽天で、SBI証券を使っているならSBIで単元未満株を買えばいいです。
単元未満株の取引は、若年層や子育て世帯に特におすすめします!
リアルタイム取引を使うか?
「かぶミニ」最大のセールスポイントは、リアルタイム取引が可能になったことです。
しかし、約定価格が低い単元未満株でリアルタイム取引の意味はあるのでしょうか?1株970円で買うのか、990円で買うのか。差は20円ほどしかなく、時間を使っている割に収益が上がりません。
リアルタイムで買う場合は、東証が開いている時間にログインする必要があります。その時間帯に単元未満株を買う人の人数は少ないでしょう。
100株単位で売却するなら手数料はかからない
単元未満で株式を売却すると、手数料が0.22%や22円、0.55%ほど発生します。これは気にする必要がありません。
売却する時に100株単位で売却すればいいのです。ネット証券は1日の約定合計額が一定になるまで、手数料0円になっているものが多いです。
楽天証券なら「いちいち定額コース」、SBI証券なら「アクティブプラン」、auカブコム証券なら「1日定額手数料コース」などが無料で取引できます。
コツコツと株式を買い付けて、大きな株式数を目指しましょう!
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