【VUG】2023年は米国グロース株が反発する?ーQQQとの違いと【VTV】併用手法

資産運用

2022年は特に米国グロース株の落ち込みが目立ちました。NASDAQ100を中心とする下落率は約40%でしたが、これを底値と見る動きもあります。そして米国の利上げも緩やかになるとの見方から、グロース株には好材料が集まっています

前回は米国バリュー株ETF(VTV)を紹介しましたが、今回はバンガード・米国グロースETF【VUG】の特色と活用を書きます。

グロースとバリューのどちらが良い?というものではなく、自分の投資方針に合うものを捜す勉強をしていきましょう!

「VUG」は「QQQ」と似ている大型株グロースETF

現在はテクノロジー・セクターが40%超を占めるETF

「VUG」(バンガード・米国グロースETF)は、VTV(バリューETF)と対をなします。構成銘柄数は約250~300で、米国市場で成長が期待される銘柄に投資をします。

現在は当然、GAFAMなどのハイテク銘柄が大きなウエイトを占めいています。今後新しいセクターや他銘柄に成長性が見込まれれば、構成割合は見直しされます=長期投資に向いています!

名称バンガード・米国グロースETF
ティッカーVUG
カテゴリー米国大型グロース株
連動指数CRSP USラージキャップ・グロース・インデックス
経費率0.04%
直近利回り0.77%(年4回分配の支払い)
設定日2004年1月30日
バンガード社のETFページへ(英字)

ハイテク銘柄が多いETFと言えば「QQQ」です。新興市場のNASDAQ100に連動するETFで、GAFAMの比率が40%弱となっています。QQQとの比較は後述します

「VUG」の組入銘柄・セクター比率は?

テクノロジーの割合「45.50%」が目を引きますが、全体的な印象としては幅広いセクターに分散している感じがします。ヘルスケアや製造・物流が入っています。

バンガード社のWEBから引用(英字)

個別銘柄では、GAFAMの割合が非常に高いです。連動する指数が”加重平均”なので、銘柄の時価総額が影響を与えます。

組入銘柄構成比セクター
アップル12.58%テクノロジー
マイクロソフト10.65%テクノロジー
アマゾン5.16%一般消費財
アルファベット・クラスA3.40%コミュニケーション
アルファベット・クラスC2.98%コミュニケーション
テスラ2.68%一般消費財
エヌビディア2.63%テクノロジー
ビザ・クラスA2.09%テクノロジー
ホームデポ1.91%一般消費財
マスターカード・クラスA1.83%テクノロジー
2023年2月時点の割合です

「QQQ」と「VUG」の主な違いは?

QQQと「VUG」はテクノロジー・セクターの比率が高いので、非常に同じような値動きをします。QQQは金融、不動産の比率が特に低いです。VUGのセクター比率はこちらから。

主に3つのセクターに集中投資しているのがQQQです。NASDAQ市場の上位100銘柄を集めた、「NASDAQ100」に連動するしくみです。NASDAQは新興企業が主に上場するので、比較的新しい企業が集まります。

yahoo!financeより

上の図はVUGとQQQを比較したチャートです。5年間のリターンを見た時、VUGはプラス57.37%、QQQはプラス74.97%で、17%ほどQQQが勝っています。

しかし、2年間のリターンで比較した場合大差はありませんでした。VUGの方が値動きが少しだけマイルドです。

「VUG」+「VTV」の活用方法とリバランス

CRSP USラージキャップは全体で600銘柄で構成されています。ラージキャップ・グロースは約300、バリューは約350と重複している銘柄があります。グロースかバリューか?という論争は長く続きますが、どちらが優れているという結論は出ません。

長期投資をしてリターンを狙うなら「VUG(グロース)」、安定させながら配当金を手にしたいなら「VTV(バリュー)」になります。

個人の投資的な判断によって、投資先は当然違います。2本のETFを比率を変えながら投資することもありえます。

「VUG」と「VTV」とのチャート比較

5年間で比較した時は、グロースの方がプラス30%以上勝っています。長期投資する場合はリターンでバリューを圧倒することが多いです。

yahoo!finaceより

2年間のチャートで見た場合はバリューが良好です。大きな値下がりをしませんでした。

yahoo!financeより

「VUG」と「VTV」を合わせるならリバランスがおすすめ

グロースとバリューのETFをそれぞれ購入する時は、保有比率を決めておくのがいいでしょう。リバランスする時の基準になります。

保有比率(例)

グロース(VUG)7 : バリュー(VTV)3

グロースとバリューは補完する性質を持っていることが多いので、合わせ持つことはいい手法と思えます。グロースが値下がりすれば、バリューが値上がりすることもあります。

リバランス(例)

グロースが値上がりした、バリューが値下がりした
グロース9 : バリュー1(グロースは過熱ぎみ、バリューは割安)
 ↓ リバランス(高いグロースを売り、安いバリューを買う)
グロース7 : バリュー3

グロースが値下がり、バリューは値上がりすると…
結果としてグロースを利確、バリューで含み益を持てる!

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