投資をはじめて感じるのが、買う時よりも売る時がむずかしいことです。ドルコスト平均法など買い方については、機械的にできます。しかし、売る時は「高い時に売りたい」など心理的な影響が強いです。
今回は、さまざまな投資方法に応じた売却方法について書きます。長期間投資すれば、取り崩すことに抵抗がでてきます。そんな時は、この記事を参考にしてください!
運用中の戦略はシンプル
それぞれの投資方法によって、目的は異なります。目的に応じた投資方法を選択したいですね。
インデックスファンド
投資信託などは配当金を出さないものが多いので、複利効果が高いです。資産を効率的に運用したい場合に向いています。
ベンチマークする株価指数と同じように動くように、ファンドの構成銘柄は複数になります。リスク分散が効いています。
高配当株(国内・米国、個別株、ETF)
配当利回りが高い株式や、ETFに投資をします。配当金等を使ってもいいですが、投資元本を大きくするために再投資してもいいですね。
配当率が高いものを選べば良い、というものではありません。連続増配か、配当性向は高すぎないか、利益は安定しているか、など財務状況の確認が必要です。
グロース株
ハイテク株をはじめとする、あまり配当金は出さないが株価の上昇が見込める株式に投資します。大型株より、小型株の方が成長性が高いことが多いです。
企業のサービス・商品に注目し、高い収益を上げられるか判断する必要があります。リスクは高いですが、リターンも高いです。
バリュー株
割安株を買い増すことで、株価の上昇を期待できます。PERやPBRなど、株価を判断する指数を参考にしながら企業の成長性を判断することになります。
PERが低い株式を買えばよい、というものではありません。将来の収益が期待できなければ、株価は戻らないためです。売り上げを確保でき、財政も健全だが市場からの評価が低いものを探す必要があります。
どうやって取り崩せばよいのか?買付より難しい売却
人間はこれまで持っていた物を、手放したくないものです。また、株価はこれからも上がるだろうと希望的予測をしてしまうことがあります。心理的にさまざまな要因がかさなり、売却が難しくなります。
簡単に、投資手法に応じた取り崩し方を紹介します。
インデックスファンド
投資信託やETFの取り崩し方で有名なのが「4%ルール」です。
- 年間消費支出25年分の資金を用意する
- 資金を米国株などで運用する(年利4%)
- 毎年4%を取り崩して生活費に充てる
元本は毎年4%の成長があるので、毎年4%を取り崩しても理論的には投資元本は減りません。
高配当株
高配当株は出口戦略がもっとも簡単です。株式を保有しているだけで、現金(キャッシュフロー)が手に入るからです。その現金を使い、生活をすることができれば取り崩しは必要ありません。
しかし、買い付けた高配当株が永遠に同じ利回りであるはずがありません。社会情勢を見ながら、構成株を見直したり、収益が安定している株式の割合を高めるなどリバランスが必要でしょう。
グロース株
個別銘柄はいつ株価が下がるのかが予期できません。そのために、高値で売却するポイントはいくつかあります。
- 提供しているサービスや商品がブームなら、早めに売却
- 値上がりを続けていても、定期的に売却を行う
- 同じセクターの株価の値動きに注目する など
バリュー株
割安株の場合は、株価が適切な価格になれば売却をうかがいましょう。あらかじめ売却の目安を決めれば、判断に迷うことはありません。例えば、
- 取得額の+30%になれば売却する
- 取得額のー20%になれば損切する
- スリーバガー(株価が3倍)になれば全株売却 など
個別株は値動きが早いので、インデックスファンドとは戦略がことなります。株価に注目する必要が高まりません。
インデックスファンドを売却し、高配当株への投資はロスが多い!
インデックスファンド投資をしている方の中に、将来は高配当株への取り換えを検討している人がいます。
個人的には、私は反対です。インデックスファンドを売却すると、売却益の20%が課税されます。さらに、乗り換え後の配当金にも20%にも課税されます。
先に述べたように、インデックスファンドには「4%ルール」というものがあります。大学でも研究され、実践している投資家も多いです。
税制面で、高配当株への乗り換えはおすすめしません。
いつかは考える、出口戦略
投資しているものは、いつかは取り崩し資金を消費に充てます。長期投資になれば、20年~30年という機関になるでしょう。
長期間成長させたものを使う、と言うの心理的に抵抗があるものです。しかし、そこはあらかじめ設定したルールによって淡々と取り崩しをしましょう。
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